オムスビ冒険録は、新しくメンバーになったアカリによる、組織の文化や仕組みを記した物語です。実際のオムスビメンバーと対話しながら、組織の文化や仕組みを見える化していきます。組織の見える化に興味がある方、オムスビのメンバーとして一緒に働きたい方は、冒険録をお読みいただきながら一緒に冒険を楽しみましょう。
アカリ
組織は見えないことが分かったんですが、『見えないものを見える化すること』って、そんなに大切なことなんですか??
別に目に見えなくても、フツーに生活できますよね。
ハブチン
そうですよね、分かります。
実はその言葉は、学生のときゼミの先生から言われてた言葉なんです。でも、当時の僕は何言ってるかサッパリ分かりませんでした(笑)
アカリ
はい、サッパリ分かりません。
ハブチン
そうですよね。では、分かりやすくイメージしてもらうために、例え話をさせてください。
もしあやぱんさんが高校三年生に戻ったとして、医学部を目指して猛勉強されてたとしたら。
アカリ
えー、もう受験勉強なんて嫌ですけどね。
ハブチン
まぁ、例え話なので。それで猛勉強したにも関わらず不合格だったら、誰のせいだと思いますか??
アカリ
そりゃ自分のせいでしょうね。勉強不足だったと思うと思います。
ハブチン
そうですよね。不合格だったのは自分の努力が足りなかったからかもしれません。
でも、もし大学側があやぱんさんに対して勝手に減点していたとしたら、どう思いますか??
アカリ
え?それはとても腹たちます!ワタシ悪くないのに!
ハブチン
そう思いますよね。これは少し前に現実に起こった事件で10大学の医学部が得点操作していたんです。
アカリ
そういえばなんかあったような。
ハブチン
この事件は、浪人生や女子学生ではなく、現役男子学生を優遇する受験システムに問題がありました。
でもシステムは「目に見えないもの」なので、もしそのまま見えていなかったとしたら。
アカリ
自分が悪くなくても、自分のせいにされるということですか?
ハブチン
あくまで可能性ですが。
今回、受験システムに、不正という「バグ(問題)」が見つかり、「見えないシステム」に注目が集まって見える化されました。
でも組織の場合は「バグ(問題)」が起きていても、よほど知名度のある企業や犯罪以外、社会やメディアを巻き込んで見える化されることはありません。
アカリ
他の企業はあまり関係ないですからね。
ハブチン
例えばある組織で、同じ理由で社員が退職しているとするじゃないですか。これも一種の「バグ(問題)」ですよね。人事が引き留めようとしても、タイミングが既に遅くで辞めてしまう。これは個人の問題か、組織の問題か。
アカリ
それは組織の問題でしょうね。
ハブチン
そうですよね、組織の問題の可能性が高いです。しかも人事の引き留めは対処療法的でしかありません。例え引き留められたとしても、目に見えていない問題の原因を潰さなければ退職者は出続ける可能性があります。
アカリ
だから見えていない問題に目を向ける必要あるということか。
ハブチン
はい、だから組織においても『見えないものを見える化すること』が大事なんです。そうでないと、個人のせいにされたり、対処療法的なタスクが増えてしまいます。
アカリ
すごい納得!それはそうですよね。
ハブチン
話を戻すと、『見えないものを見える化すること』を通して、原因が自分の問題なのか、システムの問題なのかを客観的に切り分けられるようになります。
アカリ
なるほど!
自分のせいにならないためにも、『見えないものを見える化すること』が大事だということが分かりました。
ハブチン
はい、僕もまだまだ見えてないことが多いですが、一緒に見える化にご協力いただけたら嬉しいです。