オムスビ冒険録は、新しくメンバーになったアカリによる、組織の文化や仕組みを記した物語です。実際のオムスビメンバーと対話しながら、組織の文化や仕組みを見える化していきます。組織の見える化に興味がある方、オムスビのメンバーとして一緒に働きたい方は、冒険録をお読みいただきながら一緒に冒険を楽しみましょう。
アカリ
前回からのお話を通して分かったんですけど、オムスビだけでなく組織って分かりにくいんですね。
自分が働きやすくするためにもオムスビの見える化をしたくなりました。
でも、組織の見える化って具体的にどうするのかが分からないです。
ハブチン
そうですよね。
『見えているもの』と『見えていないもの』があるのでそこを見える化していきましょう。
まずは組織を分類してこういう風に分けられると思うんですね。
アカリ
わお、いきなり図が!この図はなんですか?
ハブチン
組織の見える化の図です。
横軸は言語化できるもの/できないもの見えているものに、縦軸は組織・事業で整理してみました。『言語化できるもの』の代表的なものは就業規則とかです。
アカリ
なるほど、就業規則は文章で明文化されていますね。(明文化されてない組織もありそうだけど、、、)
ハブチン
『言語化できていないもの』の話に移りましょう。
例えば、就業規則を変えることで副業解禁とかもできます。
規則を変えたら副業する人が増えそうと思いませんか?
でも、実際変えてみたら、そうじゃなかったんですよね。
アカリ
確かにそうかも。なんでなんですか?
ハブチン
そもそも就業規則自体見たことない社員がほとんどです。
それよりも『見えない空気』が影響していて、動きづらいんだと思うんです。
アカリ
『見えない空気』??
ハブチン
副業しないのにはもちろん色んな理由があると思うんですが、ある方の話では「本業を一生懸命していなさそう」「自分だけ金を稼いでズルい」って周りに思われそうでやりづらかったそうなんですね。
アカリ
確かに、周りを気にしちゃいますね。
ハブチン
一方で規則は同じなのに、周りが副業をしてる人ばっかりだったらどうですか?
アカリ
当然、副業をしようって思います。
ハブチン
そうなんです。まさにそれが『見えない空気』です。
アカリ
なるほど。
ハブチン
つまりそれって言語化されていない、暗黙のルールなんですね。
すごく大事なのは、組織は『見えている(言語化)』就業規則ではなく、『見えていない(非言語化)』の暗黙のルールの方が影響が強いです。
アカリ
確かにそうかもしれない。日本はとくに空気読めよっていう文化ですし。
ハブチン
これが外資系企業だと雇用契約書を重要視して、文書に書かれていることを大切にします。外国人が日本企業で働くときに雇用契約書がないことに驚く方もいらっしゃいます。
アカリ
海外から来ると、空気って言われてもよく分からないですよね。
ハブチン
同じ国にいても、違う宗教や人種が集まっていたりするので、そもそもが空気が通用しない背景があります。
アカリ
おもしろいですね。
ハブチン
本題に戻すと、組織の見える化でやる必要があることは、
『見えている』就業規則や評価制度だけではなく、『見えていない』空気の見える化だと思ってます。
アカリ
空気の見える化。難しそうですね。
ハブチン
はい、社内にいると空気が当たり前になっているので見えなくなっているんです。でも社外の人間が組織をみると、空気や文化がよく見えるんですよね。
アカリ
まるで外国人みたいですね。
ハブチン
まさにそうなんです。外国人の気持ちで組織の中を観察して、その空気や文化を記述していくのが大事。
だからアカリさんのフレッシュな視点がとても大事なんですよ。僕も自分の組織はどっぷり浸かっているので見えづらいんです。
アカリ
それならお安い御用です!
これからも遠慮なくどんどん違和感を伝えればいいんですね、わーい。