オムスビ冒険録は、新しくメンバーになったアカリによる、組織の文化や仕組みを記した物語です。実際のオムスビメンバーと対話しながら、組織の文化や仕組みを見える化していきます。組織の見える化に興味がある方、オムスビのメンバーとして一緒に働きたい方は、冒険録をお読みいただきながら一緒に冒険を楽しみましょう。
アカリ
LV.21で、”はじまりは見切り発車で目的はあとから視えてくる”ということが見える化できました。
ハブチン
そうなんです。まず、やってみることが大切だと思います。
アカリ
それで見切り発車で進もうとしたのですが、問題がおきたんです。
ハブチン
おっ、どうしたんですか?
アカリ
どちらに進んでいいか検討もつきません。
ハブチン
ぼんやりとでもいきたい方向性もない感じですかね?
アカリ
ないですね。そう、見切り発車って、いきたい方向性はある前提なんですよね。方向性もない状態だと、見切り発車することも難しいです。
ハブチン
たしかに、それだとそうですね。アカリさんにひとつ質問ですが、普段、本とか新聞とかどのくらい読んでいますか?
アカリ
新聞は読まないですね。本も月一冊読むかどうかくらい。
ハブチン
ふむふむ。普段、晩ご飯はどういう風に選んでいますか?
アカリ
選ぶのが面倒なので、いつも決まったお店で、だいたい同じメニュー頼みますね。
ハブチン
なるほど。なんとなく見えてきました。
アカリ
えっ今の質問でですか?どういうことですか?
ハブチン
ズバリですが、おそらくアカリさんはインプットの量が足りていない可能性があります。同じ場所で同じことをしていると、新しい情報は入ってきづらいですよね。
アカリ
え?インプットの量?
ハブチン
おそらくアイデアを考えるのとか苦手じゃないですか?
アカリ
はい、苦手ですね。
ハブチン
アイデアを出せる人って、アイデアを出す前に、普段からいろんな情報をインプットしているんですよ。
アカリ
アイデアを閃く人ってセンスがある人だと思っていました。
ハブチン
閃くのは、いろんな情報をインプットしているからなんです。料理で喩えるなら、新しいメニューをつくろうとしているのに、冷蔵庫を開いたら食材が少ない状態です。人参だけで新しいメニューを作ってくださいと言われたら困りますよね。
アカリ
たしかに、困りますね(笑)
ハブチン
だからまずは新しいインプットを増やすことから始めてほしいんです。
アカリ
新しいインプットを増やすんですね。ネットサーフィンすればいいですか?
ハブチン
それもいいんですが一つオススメの方法があって、「普段、自分が選ばなさそうなものを選んでみる」を毎日一回実践してみてほしいんです。
アカリ
普段、自分が選ばなさそうなものを選んでみる?
ハブチン
例えばコンビニにいくとするじゃないですか。雑誌コーナーありますよね。そこでSPAとか買ってみるのはいかがでしょう?
アカリ
絶対、買わないですね(笑)
ハブチン
休みの日にパチンコするのはどうですか?
アカリ
いや、絶対行かないですね(笑)
SPAとかパチンコとかやる意味あるんですか?
ハブチン
いや、パチンコ自体に意味はないです。ただやってみると、意外と面白くて朝パチンコ屋に並ぶ人の気持ちがわかってくるんです。
アカリ
え〜本当ですか?
ハブチンさんはパチンコ屋さんにいくんですか?
ハブチン
普段はいかないです。でもやってみてわかったんですが、パチンコって当たる確率がプログラミングされているので、その仕組みを逆算することで当てることができるんです。自分で仮説を立てて、実践してみて当たった時はすごく快感なんだとおもいます。
アカリ
パチンコで当たったんですか?
ハブチン
いいえ、1万円すりました。
アカリ
すったんかい!
ハブチン
あてるためには、自分が仮説を立てた目当ての台に座る必要があります。だから、開店前から並ぶんです。僕も組織の仕組みとか考えるのが好きなので、開店前に並ぶ人の気持ちがやってみてはじめてわかったんです。
アカリ
やらないとわからないことですね。
ハブチン
はい、やらないと自分の常識の中で考えてしまう。具体的にやってみると、強制的に自分の常識が壊されます。これが見切り発車のひとつなんです。
アカリ
これが見切り発車なんですか?もっと自分でアイデアを出してやらないといけないと思ってました。
ハブチン
最初は見切り発車というか小さく脱線することからでいいです。そのうち、自分の世界がひろがっていくので、そうするとアイデアは自然に浮かんできます。
前回の図でもアクティビティの前にインプットを置いています。
アカリ
なるほど、そういうものなんですね。私は見切り発車を大げさにとらえすぎていた気がします。
ハブチン
はい、できる範囲で構わないので、小さく脱線してみましょう。「センスは知識から始まる」という本があって、超オススメなのでぜひ読んでみてください〜!